家族信託セミナーに参加しました。セミナーで家族信託の概要は分かりましたし、家族信託の書籍を購入していろいろ勉強しています。自分で契約書を作ってみたいと思っているのですが、契約書作成を専門家にお願いするメリットってなんでしょうか。
ご質問ありがとうございます。
それでは専門家にお願いする3つのメリットをご紹介します。
専門家に依頼するメリット
公証人との調整を全てお願いできる
当事務所で作成する家族信託の契約書は、基本的に公証人が関与する公正証書で作成します。公証役場は平日しか開庁しておりませんので、お仕事をされていらっしゃる方はお仕事の合間を縫って、または休みをとって、公証人とやりとりする必要があります。また、信託財産に現金を含む場合は信託口口座を開設する必要がありますので、口座を開設する金融機関とも調整が必要になります。金融機関も平日のみの営業ですので、お仕事をしながらのやりとりはスムーズにいかないことも多いかと思います。
信託口口座の開設には専門家の介入が必須な金融機関もある
信託財産に現金が含まれる場合、信託財産を自身の財産と分別して管理しなければいけないため信託口口座または信託専用口座を開設する必要があります。例えば、新潟の第四北越銀行で信託口口座を開設する場合、専門家が作成した信託契約書が必要になります。また、その信託契約書は公正証書でなければ受け付けてもらえません。
なお、信託契約書は公正証書でも私文書でも作成できますが、当事務所では公正証書での作成をお勧めしております。その理由は上記の通り、金融機関で公正証書を求められることの他に、公正証書で契約書を作成すると、公文書となるためです。公文書は私文書に比べて証明力が高く、例え、虚偽であるとの疑いをかけられても、作成時に公正な第三者である公務員がその権限に基づき作成した文書となるため、反証をしない限り、文書の成立について真正であるということができます。
他の専門家との繋がりがある
当事務所は家族信託普及協会に所属しており、信託契約書の内容を、協会所属の専門家と一緒に検討しております。大切な契約書の内容に不備がないか、もっといい内容にできないか、沢山の視点から確認をしております。
また、信託契約書の内容は複雑で、お客様のご状況によっては税理士などの他の専門家への相談が必要になることもあります。弊所では各専門家とのネットワークがありますので、円滑なお手続きが可能です。
専門家に依頼するデメリット
一方で、専門家にお願いするデメリットは費用がかかること、そして専門家であっても家族信託に精通している者が少ないということです。
家族信託を相談できる専門家は弁護士・司法書士・税理士・行政書士等がおり、それぞれの強みがありますが、信託契約書を作成するお客様の約7割が司法書士に相談しているというデータがございますので、どの専門家に相談しようか決めかねている方は一度司法書士に相談してみてはいかがでしょうか。
司法書士法人トラストの強み
司法書士法人トラストの強みは二つあります。
司法書士は登記のプロ
信託財産に不動産が含まれる場合、法務局への登記が必要になります。不動産登記はご自身で行うことのほか、司法書士と弁護士が代理で行える業務になりますが、弁護士がすることはほとんどありません。信託登記は申請の内容が確立されていないものもあり、書籍と同じように申請しても、法務局によって取り扱いが異なり、申請がうまく受理されないこともあります。司法書士に依頼した場合、信託契約書の作成から登記申請まで一つの事務所で手続きが完結するためスムーズですし、また、申請の内容についてあまり例がない場合、事前に法務局へ相談した上でお客様に書類をお渡ししているため、お客様のお手を煩わせることなく進めることができます。
ワンストップサービス
弊所は司法書士事務所だけではなく、行政書士事務所、土地家屋調査士事務所も併設しております。家族信託を進める中で他のお手続きが必要となった場合も対応可能です。例えば、ご自宅を信託しようとして、登記を確認したら地目が農地だった場合、農地の信託はできないので、地目変更をする必要があります。弊所では土地家屋調査士業務も行なっているため、スムーズにご案内できます。
ご自身で進める、専門家に頼む、どちらであっても将来、安心できる生活を送るために行う契約ですから、じっくり検討しながら進めることが大切です。セミナー参加者の方は個別相談無料ですので、お悩みの方はいつでもご相談ください。